ほとんどの人がバブルレターを描いたことがあります。単語を書き、一文字ずつの周りに太い輪郭をなぞり、角をすべて丸めると、全体が空気を入れたようにふくらみます。多くの人が自分で最初に思いつくレタリングであり、たいていはノートの余白で生まれます。

ところが、同じバブルレターでもなぜ様になるものと、しぼんだ風船にしか見えないものがあるのかを、立ち止まって考える人はほとんどいません。その裏には一つの規則があり、それが見えるようになると、自分で描くのも、できあいのスタイルを選ぶのも、ぐっと楽になります。

以下の画像はすべて、TextStudio のバブルレターのジェネレーターで同じ単語を書き出したものです。一枚ごとに変わるのは、スタイルそのものだけです。

規則:外側をふくらませれば、内側が譲る

バブルレターは、外側から内側へ向けてふくらませた普通の文字です。線は外へ向かって太くなりますが、文字は同じ場所に収まらなければならないので、ほかのすべてが縮みます。真っ先に縮むのは文字の内側の穴、活字の世界でカウンターと呼ばれる部分です。A、B、D、O、P、Q、R の真ん中がそれにあたります。

同じ単語をバブルレターで二通りに。ほどよく丸めて文字の内側の穴が開いたままのものと、限界まで押して穴が細い隙間まで縮み、文字どうしが重なったもの

トレードオフはこれだけです。少しふくらませれば、親しみやすく読みやすい文字になります。大きくふくらませればグラフィティの見た目になり、カウンターは細い隙間まで閉じ、隣り合う文字が互いに押し合います。どちらも正しく、向いている仕事が違うだけです。

初心者がやりがちな失敗も、これで説明がつきます。輪郭を内側も含めてぐるりと均等に太らせてしまい、文字がふくらんで見える前にカウンターをつぶしてしまうのです。直し方は、形を外へ広げ、内側は必要な分だけ閉じるにまかせることです。

1. 定番のかたち

白い輪郭の中に、やわらかい青のグラデーション。各文字の上側にはハイライトが入ります。「バブルレター」と聞いて多くの人が思い浮かべるのがこの形で、この一覧でいちばん無難でもあります。カウンターが開いたままなので、どんな大きさでも単語が持ちこたえます。

BUBBLE という単語を定番のバブルレターで。太い白の輪郭の内側に青のグラデーションが入り、各文字につやのあるハイライトがのっている

向いている用途:見出し、サムネイル、誕生日カードなど、一目で読めて親しみを感じさせたいもの全般。

2. 手描き風

太くて不ぞろい、一文字ずつ色が違い、小さな白い輝きが入ります。輪郭はまったくなく、塗りの形だけ。手のふるえも含めて、自分で手描きしたものにジェネレーターがいちばん近づいた形です。

BUBBLE という単語を手描き風のバブルレターで。緑、青緑、オレンジ、赤の太く不ぞろいな形に小さな白いハイライトが入り、輪郭はない

向いている用途:教室の掲示、子どもの作品、手づくりのポスター。不ぞろいであること自体が持ち味なので、きっちりしたグリッドのレイアウトとは組み合わせないでください。

3. つやのあるキャンディ

こちらはバブルの筆記体です。文字が独立して立つのではなく、つながって傾いています。ピンクの上に黄色、強いつやがのった、お菓子のパッケージやアイスクリームの移動販売車のレタリングです。

BUBBLE という単語をつやのあるキャンディ調のバブル筆記体で。つながった黄色い文字にピンクの影がつき、上部を明るいハイライトが走っている

長さには注意してください。つながって傾いた文字は、離れた文字よりも早く読みにくくなります。一語か二語にとどめましょう。

4. グラフィティのスローアップ

先ほどの規則を極端まで押し切った姿です。文字は互いに寄りかかるまでふくらみ、カウンターは細い隙間まで減り、雲の形の上にのっています。グラフィティではこれをスローアップと呼び、速く描いて、通りの反対側からでも読めることを狙っています。

BUBBLE という単語をグラフィティのスローアップで。濃い輪郭のついた黄色いふくらんだ文字が重なり合い、ピンクの雲の形の上にのっている

向いている用途:ストリートアートのポスター、スケートや音楽のアートワーク、とにかく押しの強さがほしいもの。この路線が好きなら、グラフィティのレタリングのガイドが、タグから大作までこの系統の残りを扱っています。

5. 塗れる状態

内側は白で、単語のまわりに紫の輪郭が何重にも重なります。中が空いているので、印刷して色鉛筆の箱と一緒に誰かへ手渡すためのものです。バブルレターの検索のかなりの部分が、実際に探しているのはこれです。

BUBBLE という単語を白いバブルレターで。水色と紫の輪郭が何重にも取り囲み、内側は空いたままで塗れる状態になっている

向いている用途:ぬり絵のプリント、名前を書いたバナー、ワークシート、子ども自身が仕上げるパーティーの飾り。

6. やわらかい単色

暖色を一色、丸めはひかえめ、輪郭の代わりにやわらかい影。この中でいちばん静かなバブルのスタイルで、だからこそ本文の隣に置いても、文章を押しのけずに成立します。

BUBBLE という単語をやわらかい単色のバブルレターで。暖かい黄色の丸い形にやわらかいドロップシャドウがつき、オレンジの背景にのっている

向いている用途:アプリの画面、パッケージ、プレゼンのタイトル。ブランドの色に合わせて塗り替えるのもいちばん簡単です。

7. 彩度をおさえたパステル

同じ丸い形を、彩度をおさえたピンクで。層を重ねて作られているので、単語が紙から浮き上がったステッカーのように見えます。この一覧のほかのものより、やわらかく大人びています。

BUBBLE という単語を彩度をおさえたパステルのバブルレターで。くすんだピンクの形が層状に重なり、淡いピンクの背景の上でステッカーのように見える

向いている用途:文房具、結婚式やベビーシャワーの制作物、いつもの原色ではうるさすぎる場面。

8. グラデーション

丸めた文字に太い黒の輪郭、塗りには二色のグラデーションが走ります。読みやすさは輪郭が引き受けるので、塗りはいくらでも派手にできます。

BUBBLE という単語をグラデーションのバブルレターで。太い黒の輪郭の内側がシアンからマゼンタへ変わり、紫の背景にのっている

向いている用途:サムネイル、配信のオーバーレイ、セールのバナー。強い輪郭があるからこそ、バブルレターは写真の上に置いても溶けて消えません。

一つの単語、8つのスタイルを並べて

並べて見ると、この系統はきれいに分かれます。輪郭がまったくないものが二つ、太い輪郭に頼るものが三つ、そしていちばんふくらんだ二つが、いちばん読みにくい二つでもあります。

同じ単語を8つのバブルレターのスタイルで縦に並べた比較。青いグラデーションの定番から、グラフィティのスローアップ、グラデーションの塗りまで

バブルレターは実際どこで使うか

どれも入れ替えがきくわけではありません。教室のバナーとスケートのポスターの隔たりは、同じグループの中の二つのスタイルの隔たりよりずっと大きいのです。

用途で分けたバブルレター。子ども向けには手描き風と輪郭のスタイル、ストリートとスケートにはグラフィティのスローアップとグラデーション、遊び心のあるブランドには定番とキャンディの筆記体
  • 子ども、パーティー、教室。 丸く、カウンターは開き、明るいべた塗り。ここではスタイルより読みやすさが大事です。こうした単語はたいてい、名前や日付や部屋番号を伝えるものだからです。
  • ストリートとスケート。 限界までふくらませ、輪郭は太く、単語は多くて二つまで。スローアップの居場所はここです。
  • 遊び心のあるブランドとパッケージ。 形はそろえ、グラデーションかつやをどちらか一つだけ、手のふるえは入れない。箱に小さく印刷されても、文字が持ちこたえる必要があります。

塗るための輪郭か、塗り済みか

同じ検索の裏に、性質の違う二つの仕事が隠れています。デザインに落とし込む完成した単語がほしい人もいれば、印刷して塗るための空の形がほしい人もいます。後者は教室で使われてきたバブルレターであり、この形が五十年生き延びてきた理由でもあります。

同じ単語のバブルレターを二通りに。内側を空けたまま塗れる状態にした白い文字と、緑、青緑、オレンジ、赤ですでに塗られた文字

印刷用がほしいなら、内側が白く輪郭が濃いスタイルを選び、紙の許すかぎり大きく印刷してください。細い輪郭はフェルトペンの下で消えてしまいます。

手でバブルレターを描く方法

手順は五つ。飛ばされるのは三つ目です。

  1. 単語を普通に書きます。 鉛筆で、文字と文字のあいだを広く空けて。その隙間がふくらみの厚みになるので、多すぎると感じるくらい空けてください。
  2. 一文字ずつの周りに輪郭をなぞります。 幅はもとの線とだいたい同じ、最後まで鉛筆の線の外側を通ります。
  3. 角も端もすべて丸めます。 とがった箇所を一つも残さないこと。バブルレターをただの輪郭文字から分けるのがこの手順で、そして急いで済まされてしまうのもこの手順です。
  4. カウンターは縮ませます。 A、B、D、O、P、Q、R の輪郭が自分自身に近づいてくるところでは、穴を小さく保ちつつ、閉じきらせないこと。完全にふさがると、文字はただの塊になり、読めなくなります。
  5. 鉛筆を消し、ハイライトを一つ足します。 各文字の左上に、必ず同じ側へ。一貫した輝きが一つあるだけで、その形は単に太いのではなく、ふくらんでいるものとして読まれます。

文字が触れ合うところでは、どちらが手前かを決めて、もう一方をその後ろに描きます。バブルレターでは重なりが普通で、それが起きないふりをすることこそが、窮屈でつぶれた単語を生みます。

バブルのスタイルの選び方

  • まず単語の数を数えます。 一語なら、このページのどのスタイルでも受け止められます。ひとまとまりの文には開いたカウンターと離れた文字が要るので、スローアップと筆記体は外れます。
  • 塗るかどうかを決めます。 誰かが中を塗るなら、必要なのは空の内側と太く濃い輪郭であって、仕上がったグラデーションではありません。
  • 小さくして確かめます。 バブルレターは形より先にハイライトを失うので、つやに頼ったスタイルはサムネイルの大きさでは平坦に見えます。
  • 装飾フォントは一つのデザインに一つ。 バブルレターはそれだけで十分うるさいのです。細かい情報や日付や住所は、飾りのない書体で組みましょう。
  • 輪郭は背景に合わせます。 写真の上や込み入った模様の上では、太い輪郭のスタイルだけが生き残ります。無地の紙の上なら、輪郭のないスタイルのほうがやわらかく、手づくりらしく見えます。

よくある質問

バブルレターとは何ですか?

太く丸い輪郭で描かれ、ふくらんで見える文字のことです。角はすべて丸められ、線は普通の書体よりずっと太く、A や B や O のような文字の内側の穴は、形が外へ広がって食い込んだぶん、いつもより小さくなっています。

バブルレターはどうやって描きますか?

鉛筆で間隔を広く取って単語を書き、一文字ずつの周りに太い輪郭をなぞり、角と線の端をすべて丸め、内側の穴は小さくしつつ開いたままにし、最後に鉛筆を消して、どの文字も同じ角にハイライトを入れます。詳しい手順は上の節にあります。

バブルレターとグラフィティの文字は同じものですか?

少し違います。グラフィティのスローアップは、バブルレターを限界まで押したものですが、グラフィティにはタグやワイルドスタイルやブロックレターも含まれ、それらはまったく別の形の上に組み立てられています。重なりは確かにありますが、部分的です。

子どもに向いたバブルのフォントはどれですか?

塗ってもらうなら内側が白い輪郭のスタイル、塗らないなら手描き風の多色のスタイルです。どちらもカウンターが開いたままなので、名前や日付がちゃんと読めます。

Instagram のキャプションやメッセージでバブルレターは使えますか?

それを謳うコピペ用のツールは、フォントを変えているのではなく、あなたの文字を珍しい Unicode の文字に置き換えています。相手の端末では空の四角に化けることがあります。それが問題になる場面は、筆記体フォントとコピペした文字のガイドで説明しています。

描かずにバブルレターを作るには?

ジェネレーターに単語を入力して、スタイルを選ぶだけです。このページの画像はどれもそうやって作りました。同じ単語を、一枚につき一つのスタイルで、エディターからそのまま書き出しています。

自分の単語で作る

単語を入力し、まず定番のかたちを試して、それからスローアップの方向へ押していき、カウンターが閉じていくのを見てください。丸い形はそのままに、中身の塗りだけ変えたいなら、色付きの文字エフェクトのガイドがその側面を扱っています。TextStudio のバブルレター作成ツールを開いて、自分の単語をふくらませてみてください。